頻繁にお菓子やパンを作っていれば、失敗もそれなりにある。失敗なんて恐るるに足らず…クッ
先週は失敗が続いた。それはそれは、思わず笑ってしまうほど!
カッチカチのパン
1つ目は、久しぶりに角食パンを焼いた時のこと。
普段は捏ね~焼き上げまでその日に終えるように作っているのだけど、その日は夜遅くにパンを捏ね始めたので一次発酵は冷蔵庫で行い、それ以降の工程は翌日にすることにした。
次の日、冷え冷えの生地を取り出しガス抜き~型に入れて二次発酵をする際、時間がかかるだろうと思ってストーブの前、ほっこり温かい場所に置いていた。
発酵具合はどうかしらとルンルンで生地を確認した時は既にあららら…これは焼いたらどうなるんでしょ…という膨らみ方をしてたんだけど、えいや!とオーブンへ。
それはそれは防御力、攻撃力ともに高めのパンが焼けた。ぶん投げたら「かわのたて」くらいならたぶん貫通する。食べ物を投げてはいけない。
叩くと「コンコンコン」とパンからは到底聞こえないであろう音が聞こえて、夫も思わず笑う。パン作りは家族を笑顔にするんだなぁ。ドウシテコウナッタノ
パンの耳のすぐ内側は生地が詰まりすぎて生焼けっぽいのに、他の部分はカッサカサ。
「工夫して美味しくリメイク」なんてリカバリーできるとも思えない。パンを焼いてここまで失敗したのは久しぶりのことで変な汗かいた。
ミキサーで細かくして、乾煎りして、冷凍!
カットした時もミキサーにかけた時も「ガガガ…ガリガリガリ」と、パンからは聞こえないはずの音が聞こえた。
これはパンの叫びや…すまん…と思いながら手作りパン粉を完成させる。今度ハンバーグ作るからさっそく使うんだ。
パン作りは急がず、焦らず、楽しむものであるという座右の銘が誕生した瞬間である。
ボロッボロのタルト生地
2つ目はタルト生地を焼いた時に起きた。
少し前からバターを使わずに太白ごま油でタルト生地を作るようになったのだけど、「卵も使わずに作れないか?」と思いつきで作り始めて…なかなかいい感じに焼きあがってテンション爆上がり。ウキウキしながら生地が冷めるのを待った。
前回投稿したすだちのチーズ風ケーキの土台に使おうと思っていたから、完成を想像して胸を弾ませながら生地を外す。
タ、タルト生地ーッ!!!
タルトが崩れると同時に私も膝から崩れ落ちる。パンに引き続きタルトも失敗。卵がない分、強度が出ずにもろもろになってしまった。扱いやすい生地にできるよう研究しよう。
すだちのチーズケーキに登場するクッキーは実はこのタルト生地。失敗してしまったけど、美しく食べることができてよかった。
デロデロのチーズケーキ
3つ目…実はすだちのチーズケーキそのものも一度失敗している。
レシピでは『ゼラチン10g』と書いているし、実際10g必要なのだけど…固めている間に未開封のゼラチン5gがキッチンカウンターに置いてあるのを発見した。
もしかして私はゼラチン5gしか加えてないのか…?恐る恐る型から外すと案の定ゆるい生地がコンニチハ。
せめて写真撮るまでなるべく綺麗な形を保ってくれ〜!と願うも虚しく、重力にいざなわれた生地がみるみる垂れてくる。夫の方に置いてあるのなんてもう生地落ちかけてるし。トホホ
生地が垂れてできた亀裂をピスタチオで隠そうとする小賢しさが垣間見れる写真である。
レシピ工程で、すだちスライス3枚しか使わないの?と思った方が居るか居ないかはわからないけど、最初はちゃんと5枚載せていた。
すだちを外し、生地とボトムを分け、生地にゼラチンを追加して、組み立て直して…あの完成形にリカバリー。なんとか軌道修正できてホッ。
「お菓子作りに失敗はつきもの。これくらいの失敗、恐るるに足らず!」とドヤ顔で最終形態のケーキを再度Tさんに提供。
いつも通りウマイウマイと食べていた。
なんならデロデロのケーキもウマイウマイと食べていた。優しいね。
製パンも製菓も結局たのしい
この失敗続きの週、気持ちが少し乱れていて、なーんとなく全体的にやる気が出なかった。
「なにか作り始めれば気持ちも軌道に乗るかな」なんて気持ちで取り掛かっていた。
気持ちの乱れは少なからず行いに影響するのだなとしみじみ。
善し悪しはさておき、失敗したものを一生懸命どうにかしている間はいつものモチベーションを取り戻していた。
上手くいってもいかなくてもお菓子/パン作りは楽しい。
たとえ失敗しても笑顔になれて、おいしくいただければそれでいいのだ。そんなことを思ったよってお話でした。